副詞は名詞以外を修飾する言葉です。
この記事では
・副詞って一体何?
という内容から
・副詞ってどこに置けばいいんだ?
・副詞の整理ができていないから整理したい。
という内容まで記載しています。
この記事は、副詞を必要最低限かつ完璧に解説しているのでぜひご覧ください。
目次
副詞とは??
副詞は名詞以外を修飾する言葉です。
修飾とは、「とても美しい」の「とても」のように、ある対象(今回は美しいという語)にさらなる意味を持たせる、もしくは意味を限定することを意味します。
そして、この修飾として大いに活躍するのがこの副詞です。
それでは副詞がどんな形をしているのか?そして具体的に副詞にはどんな種類があるのかを見ていきます。
副詞の語形
副詞は一般的に形容詞の語尾にlyがついた形をしています。
「子音字+y」で終わる形容詞
yを外してiに変えてlyをつけます。
lucky → luckily(運よく)
happy → happily(運よく、幸いにも)
「le」で終わる形容詞
eをとってyをつけます。
gentle → gently(穏やかに)
extreme → extremely(極端に、ひじょうに)
「ll」で終わる形容詞
yだけをつけます。
dull → dully (鈍く)
careful → carefully
beautiful → beautifully
「ue」で終わる形容詞
eをとってlyをつけます。
true → truly
polite → politely
いったん語形の変化をまとめましょう。
現在時制 | 過去時制 |
子音字+y | yをiに変えてlyをつける |
-leで終わる | eをyに変える |
-llで終わる | yだけをつける |
-ueで終わる | eをとってlyを付ける |
副詞の語形を押さえたと思うので、次は副詞の種類について見ていきましょう。
副詞の種類
副詞には主に以下の6種類があります。
・頻度を表す副詞
・程度を表す副詞
・様態を表す副詞
・場所を表す副詞
・時を表す副詞
・文修飾の副詞
それでは一つ一つ見ていきましょう。
① 程度を表す副詞
程度を表す副詞とは、一体なんでしょうか?
これは「〜どのくらい??」を示す副詞で、有名なものとしては「very(とても)」があります。
程度を表す副詞の例
程度を表す副詞は以下のようなものがあります。
・very,greatly(とても)
・quite,rather(結構、なかなか)
・hardly,scarcely(ほとんど〜ない)
程度を表す副詞の位置
では、程度を表す副詞は一体どこにおけば良いのでしょうか?
それは、能動態と受動態で異なります。
・能動態の場合は、一般動詞の前で助動詞・be動詞があればその後ろに配置
・受動態の場合は、一般動詞の前で助動詞・be動詞があればその後ろに配置。
(彼女はわずかに左へ向きを変えた)
She didn’t turn to the left!!
(彼女は左へ向きを変えなかった)
このようにnotに置き換えた時、同じ位置になる。
程度を表す副詞の分類
程度にはもちろん、どれくらいの度合いか?といった度合いがあります。
以下に、度合いの強さで並べたので、参考にしてみてください。
absolutely,completely(完全に(100%肯定))
very,greatly(とても)
quite,rather(結構、なかなか)
slightly(わずかに)
hardly,scarcely(ほとんど〜ない)
not(全く〜ない(100%否定))
↓ 度合いが弱い
② 頻度を表す副詞
頻度を表す副詞の例
頻度とは「どれくらいの頻度で?」の頻度です。
なので、時や間隔に関係する意味を持った語が当てはまります。
・always(いつも)
・daily(毎日)
・weekly(毎週)
・often(しばしば)
・sometimes(ときどき)
・rarely(滅多に〜ない)
それでは、この頻度を表す副詞の位置を見ていきます。
頻度を表す副詞の位置
この副詞は頻度の種類によって置く位置が変わります。
頻度の種類は大きく二種類に分けられて、それぞれ「一定の頻度」と「不定の頻度」があります。
・一定の頻度
以下のような一定の頻度を表す副詞は文末に置きます。
・daily(毎日)
・weekly(毎週)
・hourly(1時間ごとに)
・yearly(1年ごとに)
・不定の頻度
これらは先ほどの程度を表す副詞と同じ位置(notと同じ位置)
・always(いつも)
・often(しばしば)
・sometimes(ときどき)
・rarely(滅多に〜ない)
・seldom(滅多に〜ない)
・never(いっさい〜ない)
不定の頻度を表す副詞は、その頻度を強調したい場合は文頭に置かれる場合がある。
しかし、alwaysは命令文以外では、文頭に置くことができない。
③ 様態を表す副詞
様態とは「物事のあり方や、物事の状態」を指します。
つまり、様態を表すとは「どのような状態で?どれくらいで?」などを説明します。
例を挙げると、He rans fast(彼は速く走る)のfastなどが様態です。
実際に、走る(ran)という行為をどのような状態で??に対してfast(速く)と説明していますね。
このように様態を表す副詞とは「物事のあり方や、物事の状態を表した副詞」を指します。
様態を表す副詞の例
様態を表す副詞は基本的に「形容詞+ly」です。
・suddenly(突然に)
・carefully(注意深く)
・fast(速く)
様態を表す副詞の位置
様態を表す副詞は目的語があるかないかで位置が変わります。
様態を表す副詞の位置は3パターンあります。
パターン①
・目的語がない時
動詞の後ろに配置する
(彼は速く走る)
パターン②
・目的語がある時
目的語の後ろに配置する
(彼は注意深く運転する。)
パターン③
・目的語がある時
動詞の前に配置することもできる。
パターン②とは打って変わって動詞の前に配置することも可能です。
ただ、注意点としてfastやwellなどのlyが付かない様態の副詞は動詞の前に置くことができず、パターン③は適用されません。
(彼は注意深く運転する。)
これでも可。
・Wellやfastのように、語尾がly以外の様態を表す副詞は、動詞の前に置くことができない。
・目的語がある時は、目的語の後ろ or 動詞の前に副詞が置かれる。
・どんなパターンでも、目的語の前に副詞が来るということは無い。
彼は注意深く運転するの例で、最も強調したい箇所が「注意深く」の場合は、副詞を動詞の前に持ってきます。
・He carefully drives his car.
そして、「運転する」を強調したい場合は動詞の後ろに持ってきます。
・He drives his car carefully.
・目的語がない時
動詞の後ろ
・目的語がある時
目的語の後ろ
(※動詞の前にも置けるが、ややこしくなるので最初は別に意識しなくて良い。)
④ 時を表す副詞
時を表す副詞の例
・now(今)
・then(その時)
・yesterday(昨日)
・today(今日)
・tomorrow(明日)
・tonight(今夜)
時を表す副詞の位置
時を表す副詞は、主に文末に置きます。
(彼は昨日家に帰ってきた)
ただ、時を強調したい場合は文頭に置く時があります。
その場合は、コンマをつける必要があります。
(彼は昨日家に帰ってきた)
彼が帰ってきたことよりも、昨日帰ってきたことを強調したい場合には「時」を文頭に持ってくる。
⑤ 場所を表す副詞
場所を表す副詞の例
・here(ここに)
・there(そこに)
・far(遠く)
・away(離れたところへ)
・home(帰って)
場所を表す副詞の位置
場所を表す副詞も、時と同じで主に文末に置きます。
・程度を表わす副詞
・頻度を表わす副詞
確信の度合いを表わす副詞
評価や態度を表わす副詞
・時を表わす副詞
・場所を表わす副詞
・様態を表わす副詞
⑥ 文を修飾する副詞
これは、文から独立して文章全体を修飾する副詞をさします。
この副詞は主に以下の3つがあります。
・評価を表す副詞
・話し手の主観(気持ち)を表す副詞
・話し手の態度や述べ方を表す副詞
それでは一つ一つ見ていきましょう。
文修飾① 評価を表す副詞
これらは修飾したい語句の前に起きます。
程度を表す副詞と位置は同じと捉えても良いでしょう。
・obviously(明らかに)
・certainly(確かに)
・surely(きっと)
・probably(たぶん)
・maybe(たぶん)
・evidently(たぶん)
・seemingly(見たところでは〜らしい)
・possibly(もしかすると)
ちなみにこれらは「It is 〜 that」構文に書き換えることが可能です。
ただし、apparentlyとevidentlyは意味が変わってしまうので注意です。
文修飾② 話し手の主観的(気持ち)を表す
これは、主に文頭にきます。
主観の気持ちを示した副詞が前提として、文全体を修飾するので文頭になります。
イメージとしては下のイラストのようになります。
文修飾③ 話し手の態度や述べ方を表す副詞
続いては、話し手の態度や述べ方を示す副詞です。
この例としては以下です。
・truly(実を言えば)
・honestly(正直に言って)
・broadly(大まかに言えば)
・frankly(率直にいうと)
・strictly(厳密に言えば)
これらも話し手の態度、述べ方が前提としてあるので主に文頭におきます。
イメージとしては下のイラストのようになります。
以上が副詞の意味と種類です。
品詞の中でも、副詞は一番ややこしいと思うので一回で理解しようとせず、英文を読んで少しずつ慣れていくと良いと思います。