現在完了進行形(have been ~ing)とは?現在完了形との違いってなに??

前回は、現在完了形について学びました。
→ 前回の記事はこちら:『現在完了形とは?3つの用法とそれぞれに共通する意味って?

今回は、現在完了形と現在完了進行形の違いについて述べます。
例えば、こんな例文をあげます。それぞれの違いは一体何なのでしょうか。

現在完了形:
He has repaired the engine.

現在完了進行形:
He has been repairing the engine.

この記事では、上にあげた例文の訳し方はもちろん、使い分け方などを解説していきます。

現在完了形と現在完了進行形の使い分け

この2つの使い分けは実は超シンプル。
それが以下。

現在はすでに完了している場合は、現在完了形。
現在でも未だ完了していない、かつ進行形にできるなら現在完了進行形。

うーん・・もう少し手順をふんで説明してほしい。

考え方の手順ですが、ここに一つの文章があるとします。
この文章から、現在完了形か現在完了進行形を見極めるには、以下の手順を踏みます。

① 述べている内容は、過去から現在までに繋がりがある?
=もしYESなら②に進む。
② その述べている内容は、現在はすでに完了している?
=もしYESなら、現在完了形。
= まだ完了していないなら③に進む。
③ そこで使われている動詞は、進行形にできる?
もし進行形にできるなら現在完了進行形(継続用法)
※できないなら、現在完了形(継続用法)。

進行形にできるかできないかってどうやって判断するの?

ちょっと・・わけわからん。一度その手順を例文にそってやってみたい。
例文として「私は2年前からこの家に住んでいる」をあげて考えよう。
まず①述べている内容は、過去から現在までに繋がりがある?について。
これは、過去から現在までずっと住んでいるからYESで②に進む。

次に、②その述べている内容は、現在はすでに完了している?について。
これは、今も住んでいるからYESで③に進む。

最後に、③その述べられている内容は、進行形にできるかについて。
住んでいるは「私はいる」といった状態のニュアンス。
状態を示す状態動詞は進行形にできないので、これは現在完了。
結果的に以下の文章になる。

I have lived in this house for 2 years
(私は2年前からこの家に住んでいる)
うーん・・なんかまだ分かった気がしないから、もう一問ちょうだい。
なら次は、「私は1時間前からゲームをしている」を考えよう。
まず①述べている内容は、過去から現在までに繋がりがある?について。
これは、過去から現在までずっと住んでいるからYESで②に進む。

次に、②その述べている内容は、現在はすでに完了している?について。
これは、今も住んでいるからYESで③に進む。

最後に、③その述べられている内容は、進行形にできるかについて。
ゲームをしているは「ゲームをする」といった動作のニュアンス。
動作動詞は進行形にできるので、これは現在完了進行形。
結果的に以下の文章になる。

I have been playing games for an hour.
(私は1時間前からゲームをしている。)
うーん・・なんとなく分かったけど、状態動詞と動作動詞の違いを見極めるのって難しいきがする。
確かに、ここは曖昧だな。動詞は動作動詞がほとんどだから主な状態動詞を覚えておくと良い。状態を意味する動詞を載せておく。
状態を意味する動詞
be, want, feel, hear, have, know, like, love, think..
Q. なぜ状態を意味する動詞は進行形にできないのか?

これを考えるには、そもそも進行形とは何か?を考える必要があります。
進行形とは、動作の途中を示すものです。詳しく説明すると「ある時点において動作・現象が進行中または継続中であり完了していないことを表す動詞の表現形式」です。つまり進行形を使うためには、動作自体が「動作の途中で一時的なものだと認識し、何れは完了する」ことが明確である必要があります。なのでlive,like,knowなどは、動作でもなければ何れは完了することもわからないので進行形にはできないのです。

しかし上級の使い方として「動作の途中で何れは完了する」というニュアンスを伝えるため「最近そう思い始めたけど、まだはっきりと確認が持てない」という場合にはI’m thinkingやI’m feelingを使う場合があります。
I’m thinking about buying a house in Tokyo.
(東京に家を買おうかなって考えている)
I’m feeling this is’t the right time to quit my job.
(今は仕事をやめるときではない、という気はしている)

とりあえず、下のことだけ確実に押さえておけば良いぞ。
現在はすでに完了している場合は、現在完了形。

現在でも未だ完了していない、かつ進行形にできるなら現在完了進行形。

have beenで注意すべき表現2選

have been to 場所

これは慣用表現なので、特別です。
「have been to 〜(場所)」で「〜行ったことがある」と「経験」を表します。
今後もいくという意味もこめて継続のhave beenを用いるのでしょうか・・(全くわからない)

これに関しては、慣用表現なのでおまじないのように覚えましょう。以下に例文を載せておきます。

I have been to Tokyo before.
(以前東京に行ったことがある。)

have gone to 場所

これは「〜に行ってしまって、今ここにいない」という意味です。

He has gone to Shibuya
(彼は渋谷に行ってしまった)

have been 過去分詞

これは、現在完了形の受動態です。
受動態のbeがbeenに変化して、この形になっています。

These have already been approved.
(これらはすでに承認されています。)

冒頭であげた英文を訳してみよう

冒頭であげた以下の例文を実際に訳してみよう。

現在完了形:
He has repaired the engine.

現在完了進行形:
He has been repairing the engine.

これまでの内容を踏まえると、以下のように訳せるはずだ。

上の現在完了形は、彼はエンジンの修理をした。
下の現在完了進行形は、彼はエンジンの修理をしている。

になる。

おお!!最初はわからなかったけど、少しわかるようになった!!
ん・・・いや、待てよ。この現在完了進行形の方って現在進行形じゃダメなの?

ほう・・良いところに気づいたな。確かに、これは現在進行形でも表現できる。

もし、現在完了形と現在完了進行形の使い分けについて気になる方は次の記事をご覧ください。

現在完了進行形と現在進行形の違いって何?