英語で長文を読むためには句と節の理解は欠かせないと思います。
確かに、この句と節を理解できなくても英文を読もうと思えば読めますが、この句と節を理解すれば英文をカタマリごとに訳すことができて、英文の理解が非常にしやすくなります。
もちろん、英文を自ら組み立てる際も、カタマリごとに付け加えていくイメージで組み立てていけるので、スピーキングやライティングなどでも役立ちます。
ちなみに、句を知らなければどのような問題が起きるのか?
以下の例を見てください。
(彼女は可愛い。)
これは第二文型(S+V+C)ですね。
この(C)は補語を指すので、今回のShe is ○○○ には補語が入ります。
補語とは、その文の主語が何か?どういう状態か?を説明するもので、具体的には、名詞か形容詞の二つが補語になります。
では、次はどうでしょうか?
(彼女は車の中にいる。)
inって??…え?…inって…..
このように先程、(C)には名詞か形容詞といったにもかかわらず、前置詞がきました。
まじ意味不明ですよね。
でも、これは合ってるんです。
これは「in a car」が合わさって形容詞句になっているので、補語に形容詞が来るというルールに即しているのです。
そう思うのは無理がありません。けど、ありなんです。
そもそも、これを許可しないと複雑な文が作れないし、多様な表現ができなくなってしまうので、仕方ないことなんです。
たまに前置詞が含まれたこの形を前置詞句と説明しているのを目にします。
これは間違いで、おそらく学習者が捉えやすくするために名付けたのだと思います。
ただ、句は「名詞句」「形容詞句」「副詞句」の三つのみなのでこの点は注意しておきましょう。
このように句を知っていないと、英文を見た時にハテナマークが浮かび、訳すことが困難になってくるでしょう。
この記事では、そんな句を徹底解説するので、ぜひ最後までご覧ください!!
句とは?
そもそも句とは一体何でしょうか?
句とは、2個以上の語で構成され、1個の品詞と同じような働きをするものです。
そして、句は「主語+述語」を持ちません。
先ほど例に挙げた「She is in a car」の赤字で示した部分のような、複数の語で構成しているにも関わらず、1個の品詞と同じ働きをする主語と述語を持たないものが句です。
そして、この例で挙げた句は名詞を修飾する形容詞句でした。
しかし、他にも句はあって、合計で三種類あります。
句はこの三種類
句には以下の三種類があります。
・名詞句
・形容詞句
・副詞句
それでは、一つ一つ解説していきます。
名詞句
名詞句を作るのは、以下の二つだけです。
・to不定詞を用いる名詞句
・動名詞を用いる副詞句
それでは、それぞれ見ていきましょう。
① to不定詞を用いる名詞句
to不定詞を用いる名詞句は以下の通りです。
(勉強することは重要だ。)
この赤字で示した部分が名詞句です。
「勉強すること」という部分は、きちんと名詞になっています。
名詞は人、モノ、ことを指すんでしたね。
もし不安な方はこちら『名詞の意味と使い方とは?』をご覧ください。
② 動名詞を用いる名詞句
続いては、動名詞を用いた名詞句です。
(彼はテニスが好きだ。)
このようにplaying tennisで「テニスをすること」になり、またしても名詞句になります。
名詞句は以上です。
続いては、形容詞句に進みましょう。
形容詞句
形容詞句を作るのは、以下の3つです。
・to不定詞を用いたもの
・分詞を用いたもの
・前置詞+名詞の形をしたもの
それでは、一つ一つ見ていきます。
もし、これを見る前にザッと形容詞を復習したい!という方はこちら『形容詞の意味と使い方とは?』をご覧ください。
① to不定詞を用いた形容詞句
to不定詞を用いた形容詞句の例です。
(何かいうことはないですか?)
この赤字のto sayは直前の名詞(anything)を修飾しているので形容詞の働きをしています。
形容詞は前から名詞を修飾するイメージがあるかと思います。
しかし、形容詞句のように複数語で修飾する場合は後ろからになります。
単体なら前から修飾しますが、複数語で長ったらしいものを名詞の前に置いたら読みづらくて仕方ない。
だから句のように複数語で修飾するときは、先に名詞を置いて、その後ろから長ったらしくその名詞を修飾していくイメージです。
② 分詞を用いた形容詞句
次は分詞を用いた例です。
下の文は分詞を用いた形容詞句の例です。
(隅に座っている男の子は太郎です。)
きちんと名詞(boy)を赤字の形容詞句(sitting in the corner)が修飾しています。
次に前置詞と名詞を用いた形容詞句を見てみましょう。
③ 前置詞+名詞の形をした形容詞句
これは冒頭で挙げた形容詞句です。
(彼女は車の中にいる。)
このように前置詞+名詞は形容詞句になります。
以上が形容詞句です。
それでは、最後に副詞句を見てみましょう!
副詞句
副詞句とは、その名の通り副詞の働きをする句です。
もし、これを見る前にザッと副詞を復習したい!という方はこちら『副詞の意味と使い方とは?』をご覧ください。
副詞句を作るのは、下の3つです。
・to不定詞を用いる副詞句
・分詞を用いる副詞句
・前置詞+名詞の形をした副詞句
この副詞句3つは、先ほど挙げた形容詞句と同じですね。
それでは、一つ一つ例を挙げて見ていきます。
① to不定詞を用いる副詞句
以下、to不定詞を用いた形容詞句の例文です。
(私は彼女から手紙をもらって驚いた)
これは動詞(surprised)が赤字のto不定詞によって修飾されています。
動詞を修飾するのは副詞ですから、この赤字の句は副詞句となります。
続いては、分詞を用いる形容詞句です。
② 分詞を用いる副詞句
この分詞を用いた形容詞句は、いわゆる分詞構文のことを指します。
分詞構文について曖昧な方は、こちら『分詞構文の意味とこの形になる理由』をご覧ください。
それでは、以下例文です。
(次の角を左に曲がると、駅に着きます。)
このように、駅に着きますという文章を赤字の副詞句が修飾しています。
それでは、最後に前置詞+名詞の形をした形容詞句を見てみましょう。
③ 前置詞+名詞の形をした副詞句
冒頭に挙げた形と同じですが、この前置詞+名詞は副詞句としても作用します。
以下、例文です。
(私は田舎に住むつもりだ。)
このように動詞(live)を赤字のin the countryという副詞句が修飾しています。
どうでしたか?
句について理解できましたか?
今回は句について説明しましたが、英語には句以外に節というものがあります。
句は、このページで挙げたようなものですが、これらの句はこの句単体では文を構成できませんでした。
もっと詳しく述べると、文とは主語と動詞が組み合わさった「S+V」が必要不可欠ですが、この句はそれを満たしていません。
しかし、次に説明する節は、この「S+V」を満たした文です。
なので、次の節はさらに複雑な文を構成します。
ぜひ、次の節も続けてご覧ください!!